間違った金額をWEBページに載せてしまった! どうしますか?

今回も「真実を伝える力」第2弾、って感じのお話です。
WEBを担当しているとこういう単純な、けれども大変な間違いをしてしまうことってあるのではないでしょうか。

起こってしまった事態にどのように対処するのかは、企業の姿勢が見えるところ。
あなたが担当者だと思って、ぜひ一緒に考えてみてください。

目次

ある食品宅配企業 ~事例~

A子さんは食材を毎週宅配してくれる会社に登録していました。信頼の高そうな企業です。

ある日のこと、いつも購入している豚肉が3パックセットでセールになっていました。
この豚肉はいつもなら1パック800円としましょう。
とても美味しい豚肉なので、毎週のように2パックは購入しています。

この1パック800円の豚肉が3パックセットで、なんと800円!
A子さんはその場で「安っ!」とポチリます。

間違ってるんじゃないの~?
そんな声が聞こえてきそうですね。

A子さんも次の日に同じように思い、何か書いてあるかな?とサイトを確認してみたのだとか。
すると3パックセットは何もなかったように下げられていて、1個800円の豚肉単品だけが掲載されていました。

「私の注文はちゃんと受け付けられているのかしら?単品を買いなおさないといけないのかな?」
と、注文受付(購入履歴)を確認してみます。
すると3パックセットが入っています。

では大丈夫なのね?
そんな不安な気持ちを少し抱えたまま、配達の日を迎えます。

さて、どうなっているでしょう?

さすがにそれはないわぁ~!

本来なら、きちんと数を設定して注文を受け付けていますから、注文どおり3パックセットが入っていなくてはなりません。
雨や台風で欠品になる野菜とは違います。

私は、3パックセットは欠品になっていたのではないかと想像しました。
以前からこの会社のそういう雰囲気は透けて見えていたので。
取引なしにしてしまう、ずるい作戦です。
でも実際には…

1パックだけ入っていました。
何事もなかったように。
これはないでしょ、私も怒りそうです(笑)。

A子さんはWEBサイトから問い合わせます。
「3パックセットを注文したのですが、1個しか入っていません」
その食材宅配業者からの返答は、
「入れ忘れで、チェックする担当者も見落としたようです、申し訳ありません。金額(800円)を差し引かせていただきます」と。

はぁ???
はっきりいってこれはひどい。社名を明らかにしたいくらいです。

3パックセットの1個だけを入れることってありますかね???

企業としては最良の作戦?消費者としては最悪!

本当は1パック800円の豚肉を、3パックセット2000円くらいのセールで、と考えていたのかもしれません。
それを間違えて1パックの値段を掲載してしまったのではないでしょうか。
慌てて下したけど、すでに購入されたお客さまがいた。

「従業員が間違えて1個しか入れませんでした」ということにすれば、たとえ、お詫びにこの1パック分を無料にしても会社の損害は800円で済みます。
しかし、3パックセット800円と表記したのだからと、正直に3パック800円で販売すれば、会社の損害は(800円×3)-800円=1600円です。
(※ここではわかりやすく定価での表記)

倍の違いがあります。
ましてや大きな会社です。
一人や二人の話ではないはずです。

担当者は損害を最低限に抑えられた、と思っているかもしれません。
しかしながら…
お客さまはそれで納得できるでしょうか?
残念ながら、これでは信頼を失うことは目に見えています。

本当に商品を入れ忘れたのかもしれません(ないと思うけど・笑)。
けれども、そんなことはもう問題ではないのです。
もし忘れたと言えば、彼女たちは
「嘘でしょ?自分たちの(金額掲載の)ミスで、損しないためにそう言ってるんでしょ」と思ってしまう、という事実なのです。

間違えたことを正直に伝えることが大前提

自分たちの金額掲載のミスをミスと受け止め、正直に間違えたと「最初から」伝えるべきでした。
問い合わせがなければ、しめしめ、うまくいったぞ、損失0!と逃げ切れるつもりでいたのでしょうか?

事実を伝えた上で「3個セットを800円でお送りします」と伝えていれば、お客さまは怒るどころか、
ちゃんとしている会社だ(→信用できる)、なんだか申し訳ないわね…(→悪いわね、金額をちょっと間違えただけなのにね…)、 
ありがとう(→これからもずっと買い続けるわね!)、そう思ったはずです。

A子さんはそのまま言い返すこともなく、やりとりは終わりました。
やりとりだけではなく、、、関係性も終わりました。
A子さんはそれ以降、なんとなく頼む気が失せてしまい、他社の食品宅配に変更したそうです。

A子さんがこの先買うはずだった金額は1600円どころの問題ではありません。
生涯価値はいったいどのくらいになったことでしょうか。
食べることは生きていくうえで欠かせないことです。
食品宅配という業種的に考えて、毎週毎週×何年もの顧客生涯価値です。

そんなことは気にせず、また新規客を集めればいいですか?
そんな考え方では女性マーケティングが成功するはずもありません。

間違えることは誰にでもあること

800円のお肉でもこんな作戦を練るのですから、1本1万円の化粧品×3本セットなんて、金額を間違えた日にはどんな作戦に出るんだろうなぁ、、、なんて考えてしまいました。

金額を間違えることは絶対にあってはならないことです。
複数人で確認しなくてはなりません。
紙出力して、複数人で確認→ハンコ、私はそのようにしていました。
怖いですから。

それでも間違ってしまうこともあるでしょう。人間だもの。
印刷と違って、WEBは簡単に直せると思うせいか、チェックが甘くなる傾向があります。
最近はメルマガなどでも「間違っていました、今後はこのようなことがないようにします」としょっちゅう送られてきます。
時代なのかもしれませんね。

けれど、
せめて、
正直であれ。

そして、自分がもしお客さまだったらどうしてほしいだろう?と考える。

最終的には、自分自身が客として納得できるような対応をするしかないのではないでしょうか。

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